毒舌紳士に攻略されて
早速押し付けられてしまった仕事に取り掛かるべく書類に目を通していると、隣の席からは大きな溜息が聞こえてきた。
「あのさめぐみ、いい加減坂井に相談したらどう?」
「相談って……別に坂井君には関係のない話じゃない?部署だって違うわけだし」
「いやいや関係大有りでしょ!めぐみが嫌な思いしているのは、半分以上……いや、ほとんどと言っていいほど坂井のせいじゃん」
仕事そっちのけで琴美はジリジリと詰め寄ってくる。
「ちょっと琴美?」
背もたれに寄りかかってしまうものの、構うことなく琴美は詰め寄ったまま話を続けた。
「アイツ絶対気付いていないよ。めぐみが嫌がらせされているってことに!……っとに、紳士なら気付けっつーの!」
いつになく毒を吐く琴美。
でも全部私のためかと思うと、嬉しいって思う。
「大丈夫だよ。なに言われたって私には琴美がいるし」
姿勢を正し、いまだにプリプリ怒っている琴美に言えば、一瞬驚きつつも照れ臭いのか「やだ、やめてよね」なんて言いながら私の背中をバシバシと叩いてきた。
「あのさめぐみ、いい加減坂井に相談したらどう?」
「相談って……別に坂井君には関係のない話じゃない?部署だって違うわけだし」
「いやいや関係大有りでしょ!めぐみが嫌な思いしているのは、半分以上……いや、ほとんどと言っていいほど坂井のせいじゃん」
仕事そっちのけで琴美はジリジリと詰め寄ってくる。
「ちょっと琴美?」
背もたれに寄りかかってしまうものの、構うことなく琴美は詰め寄ったまま話を続けた。
「アイツ絶対気付いていないよ。めぐみが嫌がらせされているってことに!……っとに、紳士なら気付けっつーの!」
いつになく毒を吐く琴美。
でも全部私のためかと思うと、嬉しいって思う。
「大丈夫だよ。なに言われたって私には琴美がいるし」
姿勢を正し、いまだにプリプリ怒っている琴美に言えば、一瞬驚きつつも照れ臭いのか「やだ、やめてよね」なんて言いながら私の背中をバシバシと叩いてきた。