毒舌紳士に攻略されて
私の耳には“可愛い”って単語が聞こえてきたんですけど……!
耳を疑う言葉に坂井君をガン見してしまう。
そんな私に言い聞かせるよう同じ言葉を繰り返す。
「だから可愛いって言ってんの。……会社でもそれくらい笑えばいいのに」
「……っ!」
紳士的を通り越してただの殺し文句だ。
まんまと顔は真っ赤にさせられていまい、咄嗟に隠したものの、これでは“顔を赤くしています”と言っているようなもの。
すると今度は坂井君がゲラゲラと笑い出す始末。
「アッハハハハ!今度は照れてるし!なんだよ、佐藤ってただの仕事真面目女ってわけじゃなかったんだな」
「仕事真面目女って……」
確かに仕事に対しては真面目に取り組んでいたつもりだったけれど、坂井君にとって私はそれだけの印象しかなかったのだろうか?
そう思うとちょっぴり切なくなる。
「取り敢えず店、見に行こうぜ」
やっと落ち着いたのか、そう言ってきた坂井君は誰もが惚れ惚れしてしまうように、微笑みかけてきた。
やっぱり私は坂井君が苦手だ。
このキラキラ笑顔の裏には、なにかしら裏があるのではないか、と思えてならないし。
それに毒舌なところもやたらと紳士的なところも。
耳を疑う言葉に坂井君をガン見してしまう。
そんな私に言い聞かせるよう同じ言葉を繰り返す。
「だから可愛いって言ってんの。……会社でもそれくらい笑えばいいのに」
「……っ!」
紳士的を通り越してただの殺し文句だ。
まんまと顔は真っ赤にさせられていまい、咄嗟に隠したものの、これでは“顔を赤くしています”と言っているようなもの。
すると今度は坂井君がゲラゲラと笑い出す始末。
「アッハハハハ!今度は照れてるし!なんだよ、佐藤ってただの仕事真面目女ってわけじゃなかったんだな」
「仕事真面目女って……」
確かに仕事に対しては真面目に取り組んでいたつもりだったけれど、坂井君にとって私はそれだけの印象しかなかったのだろうか?
そう思うとちょっぴり切なくなる。
「取り敢えず店、見に行こうぜ」
やっと落ち着いたのか、そう言ってきた坂井君は誰もが惚れ惚れしてしまうように、微笑みかけてきた。
やっぱり私は坂井君が苦手だ。
このキラキラ笑顔の裏には、なにかしら裏があるのではないか、と思えてならないし。
それに毒舌なところもやたらと紳士的なところも。