毒舌紳士に攻略されて
まるで嵐のように過ぎ去った出来事に、うまく言葉が出てこない。
最初はどうなるかと思ったけれど、謝れば済む問題だと思っていた。なのに琴美にまで迷惑かけそうになってしまって、そんな時現れたのは坂井君で……。
目の前では琴美が坂井君を褒めちぎっているけれど、坂井君はというとうんざり顔で適当にあしらっているようにも見える。
どうして坂井君が総務部に来たのかは分からない。
でもひとつだけ確かなことがある。……助けてくれたってこと。
この前のように、また助けてくれた。
もう私なんかに飽きたと思っていたのに――。
久し振りに見る坂井君はやっぱりカッコイイ。
でもなぜだろう。いつもより二倍増しでかっこよく見えてしまう。
ドキドキと高鳴る胸の鼓動を押さえながら坂井君を見つめてしまっていると、私の視線に気付いた坂井君と目が合った。
すると途端に怪訝そうに表情を歪めた。
「おい、もう仕事終わったんだろう?」
「え!?」
ドキッとしてしまい、うまく言葉が出ずにいると、横から琴美が「終わった終わった!しかもちょうど帰るところだったの」と、代わりに代弁してくれた。
最初はどうなるかと思ったけれど、謝れば済む問題だと思っていた。なのに琴美にまで迷惑かけそうになってしまって、そんな時現れたのは坂井君で……。
目の前では琴美が坂井君を褒めちぎっているけれど、坂井君はというとうんざり顔で適当にあしらっているようにも見える。
どうして坂井君が総務部に来たのかは分からない。
でもひとつだけ確かなことがある。……助けてくれたってこと。
この前のように、また助けてくれた。
もう私なんかに飽きたと思っていたのに――。
久し振りに見る坂井君はやっぱりカッコイイ。
でもなぜだろう。いつもより二倍増しでかっこよく見えてしまう。
ドキドキと高鳴る胸の鼓動を押さえながら坂井君を見つめてしまっていると、私の視線に気付いた坂井君と目が合った。
すると途端に怪訝そうに表情を歪めた。
「おい、もう仕事終わったんだろう?」
「え!?」
ドキッとしてしまい、うまく言葉が出ずにいると、横から琴美が「終わった終わった!しかもちょうど帰るところだったの」と、代わりに代弁してくれた。