毒舌紳士に攻略されて
いまだにクスクスと笑いながらも、どうにかくっついたままの額は離れていってくれて、ホッと胸を撫で下ろした時、坂井君はまたとんでもないことを言い出した。
「あーあ、佐藤ってどうしてこんなに可愛いかな」
「なっ……!」
やっと顔の火照りも落ち着いてきたというのに、また顔が熱くなっていく。
「ほら、そうやってちょっとした言葉ひとつですぐ赤くなるじゃん。そういうところ、すっげ可愛いと思う」
「……っ!」
まるで漫画や小説の中に出てくるヒーローが言うような、思わず歯が浮いてしまうような甘い台詞を、なんの躊躇いもせず真顔で言う坂井君の神経が計り知れない。
どういうつもりでそういうことを言うのだろうか。
冗談にも聞こえるのに、真顔でいうものだから「冗談でしょ」とも言えないじゃない。
こんなにも坂井君の言動の数々に悩まされているというのに、坂井君は可愛い動物でも見るような優しい目で見つめてくるものだから、思考回路も次々と絶たれていく。
「あーあ、佐藤ってどうしてこんなに可愛いかな」
「なっ……!」
やっと顔の火照りも落ち着いてきたというのに、また顔が熱くなっていく。
「ほら、そうやってちょっとした言葉ひとつですぐ赤くなるじゃん。そういうところ、すっげ可愛いと思う」
「……っ!」
まるで漫画や小説の中に出てくるヒーローが言うような、思わず歯が浮いてしまうような甘い台詞を、なんの躊躇いもせず真顔で言う坂井君の神経が計り知れない。
どういうつもりでそういうことを言うのだろうか。
冗談にも聞こえるのに、真顔でいうものだから「冗談でしょ」とも言えないじゃない。
こんなにも坂井君の言動の数々に悩まされているというのに、坂井君は可愛い動物でも見るような優しい目で見つめてくるものだから、思考回路も次々と絶たれていく。