毒舌紳士に攻略されて
みんなの話題はいつの間にか坂井君から、向こうの会社の噂のイケメンに変わっていた。
坂井君並のイケメン、か……。
そもそも坂井君程のイケメンなど、ゴロゴロといるものなのだろうか。
私は二十二歳になって坂井君ほどのイケメンとは、初めて会ったけど。
確かに中学時代も、高校時代も、大学生時代もそれなりにカッコイイ人はいた。けれど坂井君と比べてしまうと、やはり坂井君以上の人はいなかったと思う。
「……ダメだ、私」
騒がしい宴会会場の中でかき消されていく声。
少し酔っているのかもしれない。
だって坂井君のことを考えただけで顔が火照って仕方ないのだから。
チラッと琴美を見れば、まだまだ潰れる気配は見られない。
顔の火照りをどうにか沈めてこよう。
「ちょっとトイレ行ってくるね」
「了解~!」
みんなに声を掛け、鞄片手に立ち上がる。
すると自分が思っていた以上に酔っていたようで、立ち上がった瞬間、ふらついてしまった。
その瞬間、身体は大きくバランスを崩す。
「危ない!」
咄嗟に少し先にいた男性が、大きな声を上げて駆け寄ってきてくれた。
坂井君並のイケメン、か……。
そもそも坂井君程のイケメンなど、ゴロゴロといるものなのだろうか。
私は二十二歳になって坂井君ほどのイケメンとは、初めて会ったけど。
確かに中学時代も、高校時代も、大学生時代もそれなりにカッコイイ人はいた。けれど坂井君と比べてしまうと、やはり坂井君以上の人はいなかったと思う。
「……ダメだ、私」
騒がしい宴会会場の中でかき消されていく声。
少し酔っているのかもしれない。
だって坂井君のことを考えただけで顔が火照って仕方ないのだから。
チラッと琴美を見れば、まだまだ潰れる気配は見られない。
顔の火照りをどうにか沈めてこよう。
「ちょっとトイレ行ってくるね」
「了解~!」
みんなに声を掛け、鞄片手に立ち上がる。
すると自分が思っていた以上に酔っていたようで、立ち上がった瞬間、ふらついてしまった。
その瞬間、身体は大きくバランスを崩す。
「危ない!」
咄嗟に少し先にいた男性が、大きな声を上げて駆け寄ってきてくれた。