毒舌紳士に攻略されて
少しでも気持ちを落ち着かせようと、残っていたカフェラテを一気に飲み干した。
それを見届けてから、お父さんは少しだけ前屈みになり距離を縮めてきた。
「元気がしたことは、決して正当なことじゃないし、めぐみちゃんからしてみれば許せないと思う。でもな、あいつの気持ちだけは信じてやってほしいんだ。本気だからあんなことしてしまった。と言ったら怒るかもしれないけれど、それだけ余裕のないほど、元気はめぐみちゃんに惚れているんだよ」
「……っ!」
胸が痛い。涙が出てしまいそうだ。
なにも考えたりせず、お父さんの言葉を信じられたらいいのに。
だけど私にはそれが出来ないよ。
いくらお父さんの言うことだといっても、簡単には信じられない。
また昔と同じ繰り返しなんじゃないかな?とか、色々考えてしまう。
そしてなにより、本人から真実を聞くのが怖い。
恐怖に耐えるよう、膝の上で拳をギュッと握りしめた時。
「めぐみちゃんはさ……正直元気のこと、どう思う?」
「――え?」
ゆっくりとお父さんの方を見ると、お父さんも私を見つめていた。
その表情は期待と不安を織り交ぜ、聞いてしまったことを後悔しているようにも見える。
それを見届けてから、お父さんは少しだけ前屈みになり距離を縮めてきた。
「元気がしたことは、決して正当なことじゃないし、めぐみちゃんからしてみれば許せないと思う。でもな、あいつの気持ちだけは信じてやってほしいんだ。本気だからあんなことしてしまった。と言ったら怒るかもしれないけれど、それだけ余裕のないほど、元気はめぐみちゃんに惚れているんだよ」
「……っ!」
胸が痛い。涙が出てしまいそうだ。
なにも考えたりせず、お父さんの言葉を信じられたらいいのに。
だけど私にはそれが出来ないよ。
いくらお父さんの言うことだといっても、簡単には信じられない。
また昔と同じ繰り返しなんじゃないかな?とか、色々考えてしまう。
そしてなにより、本人から真実を聞くのが怖い。
恐怖に耐えるよう、膝の上で拳をギュッと握りしめた時。
「めぐみちゃんはさ……正直元気のこと、どう思う?」
「――え?」
ゆっくりとお父さんの方を見ると、お父さんも私を見つめていた。
その表情は期待と不安を織り交ぜ、聞いてしまったことを後悔しているようにも見える。