毒舌紳士に攻略されて
どうして『大嫌い』なんて言っちゃったのかな?
全然違うのに。嫌いなんかじゃない。好きなのに……!
一気に溢れ出した気持ちは止められそうにない。
「あのっ……すみません!坂井君、家にいますか!?」
気付いたら立ち上がっていて、お父さんに坂井君の居場所を確認している自分がいた。
だってもうこのままじゃいられないもの。
坂井君に伝えたい。好きって気持ちを――……。
そして坂井君の口からちゃんと聞きたい。
私の言動にお父さんは一瞬おどろいた表情を見せたものの、満足気に笑うとなぜか立ち上がった。
「そうこなくっちゃ。じゃあ早速行こう」
「……行く?」
そう言うとお父さんは意気揚々と電話をかけ出した。
どうやら相手は買い物中のお母さんのようで、『一回家に帰る』と一方的に伝えると電話を切った。
その様子を他人事のように眺めていると、電話を終えたお父さんは自分の荷物と私の分の荷物を手に持ちだした。
「え、あの!えっと……どういうことですか?」
ハッと我に返るものの、いまだに頭の中は混乱したままだ。
全然違うのに。嫌いなんかじゃない。好きなのに……!
一気に溢れ出した気持ちは止められそうにない。
「あのっ……すみません!坂井君、家にいますか!?」
気付いたら立ち上がっていて、お父さんに坂井君の居場所を確認している自分がいた。
だってもうこのままじゃいられないもの。
坂井君に伝えたい。好きって気持ちを――……。
そして坂井君の口からちゃんと聞きたい。
私の言動にお父さんは一瞬おどろいた表情を見せたものの、満足気に笑うとなぜか立ち上がった。
「そうこなくっちゃ。じゃあ早速行こう」
「……行く?」
そう言うとお父さんは意気揚々と電話をかけ出した。
どうやら相手は買い物中のお母さんのようで、『一回家に帰る』と一方的に伝えると電話を切った。
その様子を他人事のように眺めていると、電話を終えたお父さんは自分の荷物と私の分の荷物を手に持ちだした。
「え、あの!えっと……どういうことですか?」
ハッと我に返るものの、いまだに頭の中は混乱したままだ。