毒舌紳士に攻略されて
「まさか……」
寸止めのまま坂井君は立ち上がると、ズカズカと音を立ててドアの方へ向かい、勢いよくドアを開けた。
そしてそんなドアの向こうにいたのは、もちろんお父さんとお母さんだった。
しかも余程苦しいのか、二人ともお腹を押さえて笑っちゃっているし。
しばし呆然とその様子を眺めていたものの、ハッと我に返る。
えっ!ちょっと待って!!いつから聞かれていたの!?
でもこんなに笑っているってことは、きっとけっこう前から聞かれていたってことだよね?
そう自覚した途端、身体中の熱が上昇してしまう。
はっ、恥ずかしすぎる!
好きな人の両親に聞かれていたとか!
でも……きっと私より坂井君はもっと恥ずかしい、よね?
チラッとドアの前で立ち尽くす坂井君を見れば、拳をギュッと握りしめ、わなわなと身体は震えていた。
「おい、なんで二人してこんなところにいるんだよ」
震える声は怒りに満ちていて、ついゾッとしてしまう。
だけどお父さんとお母さんには、そんな怒りで満ちた声など気にならない様子で、必死に笑いを堪えるのに精いっぱいといった様子だ。
寸止めのまま坂井君は立ち上がると、ズカズカと音を立ててドアの方へ向かい、勢いよくドアを開けた。
そしてそんなドアの向こうにいたのは、もちろんお父さんとお母さんだった。
しかも余程苦しいのか、二人ともお腹を押さえて笑っちゃっているし。
しばし呆然とその様子を眺めていたものの、ハッと我に返る。
えっ!ちょっと待って!!いつから聞かれていたの!?
でもこんなに笑っているってことは、きっとけっこう前から聞かれていたってことだよね?
そう自覚した途端、身体中の熱が上昇してしまう。
はっ、恥ずかしすぎる!
好きな人の両親に聞かれていたとか!
でも……きっと私より坂井君はもっと恥ずかしい、よね?
チラッとドアの前で立ち尽くす坂井君を見れば、拳をギュッと握りしめ、わなわなと身体は震えていた。
「おい、なんで二人してこんなところにいるんだよ」
震える声は怒りに満ちていて、ついゾッとしてしまう。
だけどお父さんとお母さんには、そんな怒りで満ちた声など気にならない様子で、必死に笑いを堪えるのに精いっぱいといった様子だ。