毒舌紳士に攻略されて
それよりもどうしてバレた?考えていることが。
「言っておくけど、けっこう佐藤って分かりやすいから。すぐ顔に出るよな?」
「嘘っ!」
淡々と話していたけれど私が声を荒げた瞬間、我慢できなくなったようにいきなり吹き出しては笑い出した。
「アッハハハ!だからそれが出ているって言うんだよ」
「坂井君……」
店先でバカにされているというのに、なぜか怒りは湧き起ってこなかった。
だってこんなにも楽しそうに笑う坂井君なんて、見たことなかったから。
通り過ぎる人、店に入る人・出る人みんな不思議そうに坂井君を見ていく中、私は坂井君が落ち着くまで視線を逸らすことなど出来なかった。
「あー……やべ。こんなに笑ったの久し振りかも」
笑い過ぎて涙まで出てしまったようで、目頭を押さえちゃっている。
そんなレアな姿を目に焼き付けている中、不意に手を握ってきた。
「――え?」
驚く私とは違い、坂井君はただ笑っているだけ。
真意の掴めない彼の表情からますます目が逸らせない。
「言っておくけど、けっこう佐藤って分かりやすいから。すぐ顔に出るよな?」
「嘘っ!」
淡々と話していたけれど私が声を荒げた瞬間、我慢できなくなったようにいきなり吹き出しては笑い出した。
「アッハハハ!だからそれが出ているって言うんだよ」
「坂井君……」
店先でバカにされているというのに、なぜか怒りは湧き起ってこなかった。
だってこんなにも楽しそうに笑う坂井君なんて、見たことなかったから。
通り過ぎる人、店に入る人・出る人みんな不思議そうに坂井君を見ていく中、私は坂井君が落ち着くまで視線を逸らすことなど出来なかった。
「あー……やべ。こんなに笑ったの久し振りかも」
笑い過ぎて涙まで出てしまったようで、目頭を押さえちゃっている。
そんなレアな姿を目に焼き付けている中、不意に手を握ってきた。
「――え?」
驚く私とは違い、坂井君はただ笑っているだけ。
真意の掴めない彼の表情からますます目が逸らせない。