毒舌紳士に攻略されて
そんな私の言葉をピシャリと否定すると、繋いでいた手を強引に引かれた。
「キャッ!?」
次の瞬間、身体は大きくバランスを崩し、吸い込まれるように坂井君の胸の中へと飛び込んでいく。
そして逃がさないと言わんばかりに強く抱きしめられてしまった。
「さっ、坂井君!?」
外見からは想像もできないほど坂井君の身体は引き締まっていて、男性らしく胸板が固い。
私を抱きしめる腕も逞しさを感じ、いつも鼻を掠めていた柑橘系の香りに全身を覆われた瞬間、私の身体は一気に熱を帯び、心臓は壊れてしまうのではないかというほど、速く脈打ち始める。
「あのさ、前にも言ったけど俺は嘘とか冗談が嫌いだから。……ちゃんと受け取れよ。俺の気持ち」
頭上から囁かれる擦れた声。吐息交じりでそれがまた返って色っぽくて。
余計に羞恥心を煽られていく。
返事など返せるはずない。だって胸が苦しいほどドキドキしてしまっているのだから――。
同期からの突然の求婚をされた場合、一体どうしたらいいんですか?
「キャッ!?」
次の瞬間、身体は大きくバランスを崩し、吸い込まれるように坂井君の胸の中へと飛び込んでいく。
そして逃がさないと言わんばかりに強く抱きしめられてしまった。
「さっ、坂井君!?」
外見からは想像もできないほど坂井君の身体は引き締まっていて、男性らしく胸板が固い。
私を抱きしめる腕も逞しさを感じ、いつも鼻を掠めていた柑橘系の香りに全身を覆われた瞬間、私の身体は一気に熱を帯び、心臓は壊れてしまうのではないかというほど、速く脈打ち始める。
「あのさ、前にも言ったけど俺は嘘とか冗談が嫌いだから。……ちゃんと受け取れよ。俺の気持ち」
頭上から囁かれる擦れた声。吐息交じりでそれがまた返って色っぽくて。
余計に羞恥心を煽られていく。
返事など返せるはずない。だって胸が苦しいほどドキドキしてしまっているのだから――。
同期からの突然の求婚をされた場合、一体どうしたらいいんですか?