もうこれ以上噛まないで



知ってたんだね。



自分が長くないって。



何度も血を吐いてたなんて……ご両親に聞くまで知らなかったよ。



私の前では何でもないフリして



突然倒れる方が……迷惑なんだからっ!!!



それは……



もう届かない声。



白い布をかけられて、眠るタツキには見せないように、聞こえないように。



……私は静かに泣いた。



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