愛を教えてくれた君に
近づく距離
-Nico-
私は親が家を留守にしていることも、
独りぼっちなことも誰にも話したことはなかった。
それになにより友達を家に連れてきたことがない。
だってお金持ちとか思われたくない。
確かに生まれてからお金に困ったことはない。
ただ私に与えられたのはお金とこのマンション。
ただ両親は仲が悪い訳じゃない。
四六時中を共にしている。
私は生まれたから16年、親と過ごしたのは、
年数にすれば3年くらい。
あとは去年までお世話になっていた家政婦さん。
今年からは一人でも平気だと勝手に決められて、
親たちへ着いていったらしい。
あなたたちこそ2人で平気でしょって思うのは
私だけですか。
熱のことなんか忘れてどうしようもない親のことを
考えていたら2.3時間は過ぎていた。
ピンポーン〜♪
誰だろ?こんな時間に。
インターホンを見ると、山田くんが立っていた。
「おい。加藤。寝てんのか?」
「は、はい」
「聞いてるなら返事しろよ。」
「なんで…?」
「飯と薬。とりあえず開けろ。」
私は素直にエントランスホールのドアをあけた。
「部屋も解除してあるから…」
「うん」
ピロリっとドアが開く音がした。
玄関に向かおうとすると、
「いいよ。座ってろ。」
「でも…」
「いいから…」
と向 かってくる山田くんは優しかった。
山田くんは無言で私にお弁当と薬を渡してきた。
「なんで…?」
「親に見られてて。」
「なにを?」
「加藤、背負ってんの。」
「ごめん。誤解されちゃったよね。」
「あぁ~。でも事情説明したらコレ持っていけって。」
「ご、ごめん。」
山田くんからもらったお弁当は手作りみたいで、
どれも消化のいいものばかりだった。
私はまた泣いてしまった。
独りぼっちなことも誰にも話したことはなかった。
それになにより友達を家に連れてきたことがない。
だってお金持ちとか思われたくない。
確かに生まれてからお金に困ったことはない。
ただ私に与えられたのはお金とこのマンション。
ただ両親は仲が悪い訳じゃない。
四六時中を共にしている。
私は生まれたから16年、親と過ごしたのは、
年数にすれば3年くらい。
あとは去年までお世話になっていた家政婦さん。
今年からは一人でも平気だと勝手に決められて、
親たちへ着いていったらしい。
あなたたちこそ2人で平気でしょって思うのは
私だけですか。
熱のことなんか忘れてどうしようもない親のことを
考えていたら2.3時間は過ぎていた。
ピンポーン〜♪
誰だろ?こんな時間に。
インターホンを見ると、山田くんが立っていた。
「おい。加藤。寝てんのか?」
「は、はい」
「聞いてるなら返事しろよ。」
「なんで…?」
「飯と薬。とりあえず開けろ。」
私は素直にエントランスホールのドアをあけた。
「部屋も解除してあるから…」
「うん」
ピロリっとドアが開く音がした。
玄関に向かおうとすると、
「いいよ。座ってろ。」
「でも…」
「いいから…」
と向 かってくる山田くんは優しかった。
山田くんは無言で私にお弁当と薬を渡してきた。
「なんで…?」
「親に見られてて。」
「なにを?」
「加藤、背負ってんの。」
「ごめん。誤解されちゃったよね。」
「あぁ~。でも事情説明したらコレ持っていけって。」
「ご、ごめん。」
山田くんからもらったお弁当は手作りみたいで、
どれも消化のいいものばかりだった。
私はまた泣いてしまった。