愛を教えてくれた君に
体は勝手に動く
-Kaizi-
俺は必至に走り、小さな背中を探した。
少ししたところに歩いてるのを見つけた。
「加藤!」
「え!?山田くん?」
「心配だったから。」
「里菜さんは?」
「里菜は奏多に連絡しといたから。」
「そうなんだ。」
少し安心した様子で俺のかおをジッと見つめていた。
「なんだよ。なんかついてるか?」
俺をジーっと見つめながら言った。
「山田くんってカッコイイね!」
俺は影でこそこそ言われたり、
見られてキャーキャー言われたりすることはあったが。
こんなにまじまじと言われたのは初めてだった。
「なんだよ。照れるから…////」
俺の照れた表情に加藤も照れた。
可愛い。
ふっと思ってしまった。
やべー。おれ絶対顔赤い。
「でもすっかり元気そうだな?」
俺は照れ隠しに話をずらした。
「点滴って怖いけどよく効くね!!」
でもコイツ1人だとまたあんな状況になるんじゃないか?。
「そうだな。これからはちゃんと食えよ。」
「う…うん。でも一人だとやる気になれなくて。」
苦笑いをしながらペロっと舌を出した。
そんな仕草に俺の鼓動は速度が速くなる。
そんなのに気づかないくらい天然なやつ。