獣(犯罪者)に愛された女子高生
セイルSide
眩い閃光と共に、俺は“迷いの森”へと足を踏み入れてしまったらしい。
「…チッ」
とりあえず森を出ることが最優先だと思い、歩いた。
そしてしばらく歩いていると、近くで人の気配がした。
…敵か?
巨木に目を隠し、一点を見つめた。
暗闇にぼんやりと見えるのは、奇妙な着物を着た女だった。
辺りがあまり良く見えないのか、怯えた感じでキョロキョロしていた。
…あいつ、害は無さそうだな。
俺の感がそう言うから俺は自ら女の前に出た。
「ひっ、な、なに!?」
出るときに、草を掻き分けて出た為ガサガサっという音が鳴り、その音に驚いた女が即座に後退した。
…ふむ、なかなか素早い動きだな。
呑気に心の中でそう言った。