獣(犯罪者)に愛された女子高生
さらして、俺の問いかけに女は更に涙を流しその場にへたり込んだ。
「だってッ…」
目からは大粒の涙が溢れ、地面を黒く染め上げた。
………。
その時、背後から無数の気配がした。
「チッ、来い」
「えっ?」
多分、灰鼠(シルバーマウス)の群れだろう。
一匹ならば雑魚以下だか、奴等は群れで動く。そしてその群れの数はおよそ20~30になる。
それくらい、俺なら3分足らずで仕留められるが…今この状況は危ない。
チラリと振り返ればおぼつかない足取りで俺の後を必死に歩く女。
見たところ、戦闘経験は殆どないように見える。
くそっ、雑魚を相手に逃げる事になるとは…