イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
「ところで、イーサンの浮気相手誰だか知らない?イーサンは私のボーイフレンドなんだけど、最近遊んでるみたいで。困ったものよね」 

「……イーサンの秘書じゃないので、ちょっとわからないです。パリでイーサンの秘書をしていたのなら、日本でもイーサンの秘書をやって彼を監視したらどうでしょう?」

 あのお局が社長秘書の座を渡すとは思えないし、軽い気持ちで言ってみたのに……。

 相手は本気にした。

「それは名案ね、桃華。早速、今夜瑠海に相談してみるわ!」

 セーラが私の手を握ってにっこり笑う。

 この笑顔、何かを企んでる時の瑠海にそっくり。

どうしよう〜。

 私、ひょっとしたらまずい事言っちゃったかもしれない。
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