イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
「瑠海っていいお兄さんなんだ」

 ふふっと桃華が笑う。

「君のお兄さんほどじゃないよ。昨日のパーティでは、かなり睨まれたしね」

「え?兄が何か言ってました?」

「気になる?」

「そりゃあ気になりますよ!」

「でも、大人同士の話だからね。内緒」

「私も十分大人ですよ。教えてくれても良いじゃないですか」

「桃華のスリーサイズが8……うぐっ‼」

 桃華がいきなり俺の口を手で塞いだ。

「こんなところでばらさないで下さい!兄と何を話してるんですか?」

「合ってるの?」

ニヤリとして突っ込めば、彼女は赤面した。

「ああ、もう!」

「さすがにその話は恥ずかしいって思うんだ?」

 桃華が膨れっ面になる。
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