イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
「利用価値かあ。そう言えば、シャーリーの買収の件、どうなってる?」

「今のところ株の保有は五パーセント。まだ、あちらにバレたくはないからね」

「なんか……お前の執念感じるんだけど。もう結構あらかた有名ブランドは買収もしたし、もういいんじゃないか?これ以上大きくなっても厄介だぞ」

「シャーリーは特別だ。他のブランドは捨てても絶対にシャーリーは手中に収める」

 シャーリーは昔は、祖母の一族が経営していたが、十年前に祖母が亡くなってからアメリカの企業に買収され経営方針も大きく変わった。

 高級ブランドのイメージは変わらないが、俺の知ってるシャーリーとは変わってしまったと思うのは俺だけだろうか。

 イーサンは時代の流れだと笑うかもしれない。

 それだけ俺の執着が強いという事か。

 
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