イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
「いいえ」
「見てみるといい。君も桃華も凄くいい表情をしている。妹のあんな幸せそうな顔、初めて見たよ。君はこれからどうするつもりだ?」
「あなたはルクエをどう思います?」
俺の唐突な質問に桃華の兄は片眉を上げたが、すぐに欲しい答えをくれた。
「経済的に発展していて治安もいい、国民の生活水準も高いし社会保障も充実している。
いい国だな」
彼の言葉を聞いてにっこり微笑む。
「俺も同じ意見です。俺がいなくてもこの国は大丈夫です。でも、俺がいないと無理して笑って頑張っちゃう子がいるんですよ。俺はみんなの王子でいるより、桃華だけの王子でいいと思っています」
「……決めたのか?」
「ええ。選ばなくても答えなんて心の中では決まってましたけど。ただ、責任は果たさなくてはならない。俺の中で迷いがありました。でも、こうして死にかけたお陰で吹っ切れましたよ。次に会う時はお兄さんと呼ばせてもらいます」
「見てみるといい。君も桃華も凄くいい表情をしている。妹のあんな幸せそうな顔、初めて見たよ。君はこれからどうするつもりだ?」
「あなたはルクエをどう思います?」
俺の唐突な質問に桃華の兄は片眉を上げたが、すぐに欲しい答えをくれた。
「経済的に発展していて治安もいい、国民の生活水準も高いし社会保障も充実している。
いい国だな」
彼の言葉を聞いてにっこり微笑む。
「俺も同じ意見です。俺がいなくてもこの国は大丈夫です。でも、俺がいないと無理して笑って頑張っちゃう子がいるんですよ。俺はみんなの王子でいるより、桃華だけの王子でいいと思っています」
「……決めたのか?」
「ええ。選ばなくても答えなんて心の中では決まってましたけど。ただ、責任は果たさなくてはならない。俺の中で迷いがありました。でも、こうして死にかけたお陰で吹っ切れましたよ。次に会う時はお兄さんと呼ばせてもらいます」