イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
 どうしようか?って言われても……。

 枕元に置いてある携帯を見ればまだ午前3時。

 電話して旅館の人に新しいお布団を頼めるような時間じゃない。

「桃華、ボーッとしてると下着も濡れちゃうよ。こっちおいで


 瑠海が自分の布団を開けてポンポンと叩く。

「……はい」

 素直に自分の布団を出て瑠海の布団に入れば、中は温かくて……。

「ちょっと狭いけど我慢して」

 私を抱き締めながら瑠海が優しく微笑む。

「まだ早いから寝よう」

 瑠海の目を見てコクリと頷く。

 おかしいな?

 いつもならここでもっとキスとかしてくるのに。

 自分で言うのも変だけどなんだか調子が狂う。

 物足りない。
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