イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい

　イーサンとは終わりにしよう。

　あんな男、申し送りのついでに別れると言ってやればいい。

　本当に私はあんな男のどこがいいと思ってたのだろう。

　元々世話好きだったから、単にだらしないイーサンの世話を焼きたかっただけ・・・・。

「あ～、どっかにいい男、落ちてないかしら？」

　友人の話をほとんどスルーして、今後の事を考える。

　今年２６歳。結婚は早くしたい。今でもすぐにウェディングドレスを着たい。

　着せてくれるはずだった相手は毎晩女遊びを楽しんでる。

　人生のほとんどをイーサンのために無駄にしてしまった気がする。

「お金があっても愛してくれる男がいなかったら虚しいだけね」

　私、このままおばあさんになっていくのかしら？

　そんなの嫌！

　絶対にいい男を見つけてやるんだから。