イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
「お兄ちゃん、フランス語堪能だし新しいとこでも問題ないね。むしろイタリアより良いでしょう?パリは庭みたいなものだもんね」
「小笠原さんがフランス大使に決まってな。俺は小笠原さんに呼ばれた」
小笠原さんは兄の上司で、将来の外務事務次官候補と言われている。
兄の事を買っていて、一度アフリカに飛ばされそうになった兄を助けてくれた頼もしいおじさんだ。
有能な兄には敵も多いのだ。
「三年後には日本に戻る」
「……その口調。聞いちゃいけないけど、三年後のポストも用意されてるんだね。フランスでの役職は同じなの?」
「今度は参事官だ」
キャリアとはいえ、三十代前半で課長ポストクラスって……。
きっと日本に戻って来たら、局長クラスのポストになってるんだろうなあ。
「小笠原さんがフランス大使に決まってな。俺は小笠原さんに呼ばれた」
小笠原さんは兄の上司で、将来の外務事務次官候補と言われている。
兄の事を買っていて、一度アフリカに飛ばされそうになった兄を助けてくれた頼もしいおじさんだ。
有能な兄には敵も多いのだ。
「三年後には日本に戻る」
「……その口調。聞いちゃいけないけど、三年後のポストも用意されてるんだね。フランスでの役職は同じなの?」
「今度は参事官だ」
キャリアとはいえ、三十代前半で課長ポストクラスって……。
きっと日本に戻って来たら、局長クラスのポストになってるんだろうなあ。