イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
頬を膨らませながら怒っている桃華の姿が容易に想像出来る。
「そう、じゃあ次からはこんなミスはしないね」
『もちろんです。こんな子供じみた真似にはもう引っ掛かりませんから。一度で十分です』
「それは頼もしいね。ところで、桃華の言ってた300万、俺が買った訳じゃないが、良い目利きだ」
俺がその話題を持ち出すと、珍しく狼狽える彼女。
『……あれは……すみませんでした。言い過ぎました。でも、瑠海だって……』
何か言いかけて黙り込む彼女に、突っ込んで聞く。
「俺が何?」
『いえ……何でもありません』
桃華は、歯切れが悪い言葉を返す。
「香港の夜景が見たいなら、早くパスポートを取ることだね。まあ、犬じゃないから忘れてないと思うけど」
『香港の夜景にはこだわりませんが、パスポートの件はご心配なく。月曜の予定はスケジューラーにも入れてありますが、メールしておきます。何か変更があれば連絡下さい』
昨夜の件を持ち出されまずいと思ったのか、桃華は話をツンケンした声で畳み掛ける。
「そう、じゃあ次からはこんなミスはしないね」
『もちろんです。こんな子供じみた真似にはもう引っ掛かりませんから。一度で十分です』
「それは頼もしいね。ところで、桃華の言ってた300万、俺が買った訳じゃないが、良い目利きだ」
俺がその話題を持ち出すと、珍しく狼狽える彼女。
『……あれは……すみませんでした。言い過ぎました。でも、瑠海だって……』
何か言いかけて黙り込む彼女に、突っ込んで聞く。
「俺が何?」
『いえ……何でもありません』
桃華は、歯切れが悪い言葉を返す。
「香港の夜景が見たいなら、早くパスポートを取ることだね。まあ、犬じゃないから忘れてないと思うけど」
『香港の夜景にはこだわりませんが、パスポートの件はご心配なく。月曜の予定はスケジューラーにも入れてありますが、メールしておきます。何か変更があれば連絡下さい』
昨夜の件を持ち出されまずいと思ったのか、桃華は話をツンケンした声で畳み掛ける。