Black World
「さよなら」をするために、ここまで来たのに、、、


このまま、全てリセットされそうで怖くなる。


私はゆっくりと息を吐き、さっき抱いた疑問をさりげなく尋ねる。


「あの、、、覚えてないの?私のこと」

「え?」


此間、会ったのに、、、


来陽はまた、私のことを忘れたの?


「ごめん。俺、最近忘れっぽくてさ」


そう私の元へと歩み寄り、馴れ馴れしく人の肩を抱く。


そしてグッと顔を近づけ、今にもぶつかりそうな距離で、、、


「もしかして、1度寝た子?また抱いてあげようか?」


そんな初めて見る来陽の姿に、衝撃を受ける。


この人は、、、誰?

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