Black World
そんな私の視線は、一冊のノートに止まった。


表紙に書かれた、日付。


不思議に思い、私はノートを開く。


日記?


その中に、所々で書かれてある文字。


『思い出せない』

『覚えてられない』


やっぱり、来陽はおかしい。


正直、悪い。とは思った。


だけど、他にも何かあるんじゃないか?


そう思い、本棚から机の中まで隅々と探す。


、、、薬?


お風呂から上がったであろう物音が聞こえ、咄嗟に手にしていた薬をポケットの中へと入れる。


ミネラルウォーターを片手に、お風呂から上がったばかりの来陽が戻ってくる。

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