絶対に逃げられない部屋
湧き出た死のイメージに身体の硬直して、胸の鼓動が早まるのを感じた。
綾乃はその場にへたり込み、顔を両手で覆い隠して悲観に暮れている。
良太は考えるように口元に手を押さえて、うつむいていた。
この空間全体がどんよりとした重い空気に支配されているように感じた。
そんな重い空気の中、良太は口を開いた。
「なぁ・・・・出れないってことは、もしかしてテレビとかも見れなかったりする?」
何を言ってるんだこいつは。