絶対に逃げられない部屋



今はトイレの問題で済んでいるが、今後食糧の問題も出てくる。飲み水も。





キャンプに立ち寄る前に大量にスーパーで買い込んだはずだったのに、今の僕らの持ち物はつながらないケータイと財布だけ。






・・・・・もしかしたら3人の関係にひずみが入ることもあるかもな。このままだと。





そんなことを考え込んでいる矢先のことだった。





良太は部屋の右隅あたりを指さしてこう言った。






「あーあの辺りにトイレが欲しいなぁ」





何気ない一言だった。




頭の中の願望を口に出して言っただけ。




良太がしたのはただ、それだけ。




それだけなのに。





良太が指さした場所にいきなりトイレが出現したのだ。






「「「えええ~~~~!!」」」




3人とも声をあげて驚いた。


< 25 / 91 >

この作品をシェア

pagetop