絶対に逃げられない部屋



良太は青い部屋の右隅に、100インチ以上の巨大なテレビを設置して、じゅうたんとソファを置いて、くつろげるスペースを作っていた。



が、良太はしまったという顔でこっちを見る。





「テレビ出してもコンセントが無いから見れないじゃん」





「コンセントも出せばいいじゃん」




「あ、なるほど」





良太はテレビの近くを指差して、コンセント出てこいと言うと、きちんとコンセントが注文どおり出てきた。電気も通っている。





次は何をだそうかとワクワクしながら考える良太の横で、僕はとりあえずパーティに音楽は付き物だろうと、スピーカーとターンテーブル、ミキサーを召還してつないでおいた。





実はDJを少々たしなんでいるのだ。適当にアップテンポのレコードを見繕って呼び出して、部屋の音響設備を整えた。




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