絶対に逃げられない部屋




その二人は僕の良く知っている人物だった。





親友の本庄良太(ほんじょうりょうた)と武本綾乃(たけもとあやの)だった。





僕は二人に駆け寄り、声をかけながら身体を揺する。





「おい大丈夫か! 生きてんなら返事しろ! 」





電灯が赤いため、僕らも真っ赤に照らされる。




倒れている二人を見たとき、初め僕には血だらけのように見えた。



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