絶対に逃げられない部屋
とりあえず、ここで何不自由なく過ごせることは良かった。
しかし永遠にここに過ごすと考えると、気が遠くなるような感覚を覚えた。
どうしたらいいんだろう・・・。
「竜也、そんな渋い顔しなくったって大丈夫だって。どうせいつか目が醒めるさ」
良太が僕のしかめ面から、僕が何を考えているのか読み取ったようだ。
気にすんな、気にすんなと、僕の肩をバシバシと叩く。
良太はやはりここが夢だと確信してるようだ。
「うーん。でもなぁ・・・。」
やはり何かがおかしい。ただの夢とは思えない。
そんな違和感がぬぐえなかった。
そんな時だった。
ギィ・・・・ギィィィィ・・・。
青い部屋と赤い部屋をつなぐ扉が勝手に開いて再び揺れだしたのだ。
前のときみたく、手招きをするかのように。
「行ってみよう」
僕らは誘われるまま、再び赤い部屋に戻っていった。