絶対に逃げられない部屋




綾乃と、美和の思い出話にふけっていると、綾乃は僕にとても”重大”な事実を僕に告げた。



「竜也は本当に美和ちゃん想いだね。じゃあなんとしてでも、ここから脱出して、美和ちゃんと仲直りしないとね」



「仲直り?」



僕は首をかしげた。




「忘れたの? 美和ちゃんと喧嘩して、美和ちゃんが家を飛び出していったって竜也が電話で教えてくれたんじゃない。それで竜也が落ち込んでたから、気晴らしにキャンプでも行こうって話になったんでしょ」




「あ・・・・」





そうだ。



思い出した。



僕はこのキャンプ旅行に行く前、美和と喧嘩したんだった。




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