絶対に逃げられない部屋
あの日、僕と美和は喧嘩をして、美和は荷物をまとめて出て行った。
悲しみに明け暮れる中、綾乃と良太は僕を慰めるためにキャンプに行くことを提案した。
そしてキャンプの日。
僕らの車はキャンプ場に向かう途中、高速道路の壁に衝突して。
そして、僕らは気がつくとあの不思議な部屋にいた。
僕らは事故を起こしたことも忘れて。
自分たちが瀕死であることなんか知らず。
あの部屋で遊びほうけていたのだ。
どうやらあの部屋は。
死にかけている人間が行く部屋のようだった。