【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
殴られても、蹴られても、痛みなんて感じなかった。
ただ、胸が張り裂けそうな痛みを抱いた。
あぁ、もうどうなってもいいや。
そう思って反抗した。
「……!!やめ…てっ!!」
「いっ…テメェなにすんだよ!」
私は、蹴ってくる1人を押し飛ばした。
もう……。
どうなってもいい。
それに腹を立たせて、更に蹴りを入れる。
今までなら、制服に隠れるだけの傷だったのに、顔や見える場所に思いっきり傷をつける。
顔が、自分の顔じゃないみたいで……。
笑ったり、少しの動きでも痛みがくる。
2人が去っていった後、教室に戻れる訳もなく、家に帰れる訳もなくて、その場に寝転がった。
そして、いつの間にか、意識を失っていた。