【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。



「関係あるよな? だってお前、昔からこの女が好きじゃん」


そう言って優くんは私の手をグイッと引っ張ってきた。


そして……。

私の首の前には


「え、ナイフ……?」


「はは。蓮菜ちゃん。今から殺されちゃうんだよ」


少し動けば当たってしまう。


私ほんとに殺されちゃう……!?


イヤだよ。

そんなのイヤ…っ


西垣くん、助けて……。


「お前いい加減にしろ」


そう言って、西垣くんが動こうとすると

「なんでわかんねぇの? 動いたらこの女殺すよ?」


その言葉で止まる西垣くんに対し、ずっとケラケラ笑う優くん。


「なんでナイフなんて持ってんだよ」

「悠真を殺した代わりにお前の大事なもんを奪うんだよ」



お願い。誰か助けてっ。

死にたくない……!!




< 116 / 182 >

この作品をシェア

pagetop