【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
「じゃあ、今日から君の席ここね」
金髪くんは窓側から、
れんたんくん、私、金髪くん。
と座らせた。
「あ、あの……私出来れば、窓側がいいです……」
そう言うと、
「だーめ。窓側はれんたんの特等席だから。取ったら怒られるよ」
「あ、はい」
「そう言えば、名前なんて言うの?」
「山中、蓮菜です」
「へぇ~珍しい名前だね。じゃあ、蓮菜ちゃんこれからよろしくね」
「はい。よろしくお願いします」
「ちょ、同い年なんだからタメでしょ」
「はい……じゃなくて、うん」
「あ、そう言えば言ってなかったかな? 俺の名前は矢崎柊(ヤザキ シュウ)。気軽に柊って呼んで」
男の子の下の名前なんて、呼んだことそんなにないから恥ずかしい。
「しゅ、柊…くん」
せめてくん付けが精一杯だった。
「蓮菜ちゃんってば、かっわい〜」
と、私をからかう柊くん。