【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
「…い…まな……!」
ん…?
誰?
「おい、山中!」
「ヒィっ!」
いきなりきた、あまりの声の大きさに目をばっちりと開け、顔を上げた。
私が最初に目に入ったのは、
髪もっさもさ頭………。
「お前、後で職員室来い!」
いつの間にか眠っていた私は、もっさもさ頭の先生に呼び出されてしまった。
ほんとついてない……。
でも、行かなきゃいっか。
なんて軽い気持ちでいたら、放課後に呼び出されてしまった。
はぁ……。
そして、奈々が私に話しかけてきた。
「蓮菜が寝てるなんて、珍しいね。寝不足?」
「あー、えっと、そんな感じ……」
大して、寝不足でもなかった私は曖昧な返事をした。
「そっかそっか。でもあの先生の呼び出しとかついてないね」
「え、あの先生なにかあるの?」