【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
「悠真が亡くなってから、悠真の母親と花梨ん家の父親が再婚したんだ」
あ……。
優くんがあの日言っていたこと。
あの時は聞いていただけで、理解はできなかったけれど、今になってわかってきた
「優くんは、付き合い始めた花梨さんの彼氏の西垣くんに酷いことしようとしたんだよね」
「そう。蓮には前みたいに笑ってほしいよ」
悲しそうに目を細める柊くん。
そして、私は決めた。
「私、明日優くんのとこ行ってくる!」
「え、ちょ、蓮菜ちゃんなに言って……」
「優くんしばらくの停学でしょ、私先生に聞いて家まで行ってくる」
「だめだよ、蓮菜ちゃん。もし変なことでもしたら」
「大丈夫だよ! あ、もうこんな時間だ。柊くんそろそろ帰ろ。じゃ、また明日ね」
そう言って私は後ろから聞こえる、柊くんの声を無視し、勝手に帰っていった。