【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
「当たり前じゃないですか。それに、私…彼氏いるんですよ!凄くかっこよくて、花梨さんにも見せたいくらい。あはは…」
うう。
だめだ。
早く帰りたいよ……。
でも、そうはさせてくれなく
「え! 私も見たい! そうだ。よかったら明日の土曜日Wデートしない?」
え。
これってかなりやばい?
「Wデートですか……?」
「そう。だめ?」
そんな顔で“だめ?”なんて言われても断れるわけないし
「だめじゃ、ないです」
やってしまった……。
私のバカバカ。
「やった! 決まりね。じゃあ、明日の土曜10時にX駅に集合ね」
「はい……」
「私蓮誘って行くから、蓮菜さんも彼氏さんよろしくね。じゃあね」
にこっと笑う笑顔がとても可愛らしかった。
花梨さんは、家の中に入っていき、いつの間にかドアの閉まる音が小さく聞こえた。