【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
座っているから、耳元に届くと思い、私は西垣くんの耳元へと近づいた。
そして、
「私も好きだよ。蓮」
と言ってみた。
西垣くん……じゃないです。蓮は、「……それはずるい」と呟きながら、目を合わそうとはしてくれなかった。
「蓮ってば、可愛い」
自分から、名前を呼んでいるけれど、ほんとは恥ずかしくして死にそうだ。
そして、蓮は
「また口塞ぐよ?」
なんて言うから、私から口を塞いでみた。
すると、西垣くんは
「蓮菜って大胆……」
なんて言いながら、2人でしばらく笑っていた。