【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
1人は、いかにもチャラそうな金髪に、前髪をピンであげていて、ニコニコしながらスキップしている。
もう1人はミルクティー色の髪をしていて、その隣でダルそうに片手をズボンのポケットに突っ込んで、もう片方の手は鞄を肩の上に乗せながら、眠そうに歩いていた。
2人とも制服がだらしない。
だけど、確かにイケメンだ……。
まぁ、私はイケメンに大して興味はない。
そう思って職員室を探し始めた。
すると、
「あっれ~、君見かけない顔だけど、転入生~? 凄く可愛い子だね。ね? “れんたん”もそう思うでしょ」
さっきまで女子に囲まれていた2人の男子がもう私のところまで来ていて、金髪くんが勝手にベラベラと話出し、“れんたん”くんと、さっきまでダルそうにしていた男が金髪くんの隣に来ていた。