【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
そんなことを思いながら廊下に出た。
同じくらいの身長の子なんていたかな。
ポツンっと1人で考えていると
──ドン
「わっ! いった……」
「うわ、ごめん。前見てなくて。立てる?」
突然、肩に痛みがきた。
すぐ誰かとぶつかったんだと理解した。
手を差し伸べてくれたその相手に、私は手をとって立ち上がった。
「ごめんなさい。私も前見てなくて……ありがとござ……」
お礼を言おうとしたけど、相手の顔を見た瞬間口が動かなかった。