【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
繋がり
傷と優しさ
「ぎゃっはは。マジウケるー」
「あー、ほんと昨日のテレビウケたわ」
前から歩いてくる派手な女子2人組。
その時、
──ドンッ
「いった…「テメェなにすんだよ」
避けようとして歩いたのに、ふざけ合ってたうちの1人が私にぶつかった。
なんで私がキレられなくちゃいけないの?
ぶつかってきたのはそっちでしょ?
「あー、こいつあれじゃん! 転校生のさ、西垣と話せたくらいで浮かれてる奴」
1人が私を指してゲラゲラ笑う。
なにそれ。
「へー。それはおもしろそ」
「まさかアンタも同じこと考えてる?」
私がずっと尻もちついたままでいる間、2人は目の前でベラベラと話す。
訳の分からないまま、立とうとするとドンッとまた押された。
「いっ…」