【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
あ、西垣くん。
相変わらず女子に囲まれていて、ぼーっとしながら話を聞いていない。
ぱちっと目が合った。
だけど、西垣くんは表情を変えないまま目を逸らした。
ほら。
やっぱり、私なんてどうでもいいんだ……
今は優くんと付き合ってるのに、まだ西垣くんのこと、考えてる。
やっぱり私、西垣くんのこと好きなのかな……。
「山中さん。蓮菜って呼んじゃだめ…‥?」
ぼーっとしてる今日。
昼ご飯を一緒に食べよと言ってくれた優くんと屋上で一緒に食べてる途中。
「うん。いいよ」
私は今、優くんの彼女。
早く諦めなきゃ……。
西垣くんだって、彼女がいるんだから。