【完】私の好きなあいつは無口で俺様な二重人格くん。
奈々や柊くんとも話すことも、話しかけられることもないまま、1日が過ぎてく。
優くんと弁当を食べ終わり、お昼休み。
またまた、ぼーっと席に座っていた。
その時、
──バン
勢い良く開く扉。
シーンと教室中が静まり返る。
「あー、いたっ。やっまなっかさーん!!」
「お昼休み、遊ぼうよー。いつもの場所で待ってるね〜?」
そう言い残していく違うクラスの2人組…
ビクッ……。
あぁ、まただ……。
斜め前の席に座る優くんが
「蓮菜?」
心配そうに私の名前を呼ぶ。
また、あんな目に遭うなんて……イヤだよ。
だけど、周りのみんなは、私がそんな目に遭ってるなんて知らない。
いや、知られたくない。
だから私は、
「あ、うん。今行く!」
イヤでも行くしかないんだ。
なるべく笑って、ゲラゲラ笑いながら去っていく2人の待つ場所に向かった。