最低王子と恋の渦




そうして私達はお参りした後、おみくじを引いてみる。



お参り中、隣でブツブツと菜々が「美乃と三鷹くんが…」って呟いてたのを私は無視した。










「…あ、中吉だー」





菜々は私より先におみくじを開き、そう言った。


…いいじゃん中吉。




そして私も内心そわそわしながらおみくじを開いた。













「…は?」




「うわっ、美乃大凶(笑)」










おみくじに書かれているその魔の二文字に私は驚愕した。


そしてゲラゲラ笑っている菜々をギンッと睨む。








「合格祈願で連れて来て大凶引いちゃったら元も子もないじゃん!」



「知らないってばそんなのー。だって引いたのは美乃だしさー…ぶふっ」








このクソ野郎…。



モチベーション上がるどころか急降下だわ。

元々ないのに。




やっぱ来るんじゃなかった…。









「大吉より確率低いらしいし、ほら結ぼ結ぼ」








大吉より確率低い大凶引くんだから相当運ないってことじゃないの?


と心の中で思いつつ、私はその大凶のおみくじをなるべく高い所へ結んだ。





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