最低王子と恋の渦
*ミルキーピンク
変化とイケメン
* * *
始業式の日。
体育館へと集まって始業式を終えた生徒達はぞろぞろとそれぞれの教室へ戻って行った。
菜々と他愛ない話をしながら私達も教室に戻ると、既に何人かのクラスメイトは教室にいて。
ふと、私は自分の席である窓際の一番後ろの席の方を見る。
「あ、三鷹くんだ。美乃あんた用あるんじゃないの?」
私の席の隣にはちゃんと三鷹くんが腰を下ろしていた。
ちなみにあの初詣後の出来事は菜々に全て話している。
そしてその菜々は私の背中をポンと叩いて言って見せたのだ。
「あ…う、うん」
正直言うと、やっぱりあの後私は三鷹くんの背中で寝てしまってその後どうなったか知らないんだけども…。
でもあの日三鷹くんに助けられたのは確かで。
私が本当に嬉しかったのも紛れもない事実。
ちゃんとお礼言っとかなきゃ。
私はパタパタと小走りで三鷹くんの席へ駆け寄った。