最低王子と恋の渦
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「優太優太優太優太!」
「……何」
夜。
私は寝る前に優太の部屋に押し入った。
優太は机の前に座っていて、私の勢いに引いている。
「あの日の夜さぁ、三鷹くんなんかしたの?」
「…初詣の日?」
「うん!」
「……何もしてないけど…」
「えっ…ほんとに?」
「うん…何を期待してたの…?」
「いや……何も…」
なんだ。
ほんとに何もしてないんじゃん。
…じゃああの意味深な言葉はなんだったんだろう。
まあ悪い事かもしれないし、気にしない方が良さそうだ。