最低王子と恋の渦
「俺は美乃が幸せならそれでいいからな!」
そう言った友也は満面の笑みを浮かべていて。
…私にはもったいないくらいだった。
「…ありがとう友也。ほんとに嬉しかった…」
「おう!三鷹に飽きたら俺に乗り換えてもいいぞ!」
「いやいやいや、そんなことしないよっ」
そしてまた、友也は屈託のない笑顔を見せてくれる。
私はこの友也の笑顔が好きだな、と改めて思った。
「あ、美乃」
「ん?」
「告白しちゃったけどさ…、これからもいつも通り接してくれるか…?」
…ほんとに友也は、どこまでも私を安心させてくれるようで。
私が一番気にしていたことを友也自身から言ってくれた。
友也はそんなつもりなくても、私はいつも助けられている。
さすが幼馴染だ。
「…もちろん!ていうか、それは私の台詞だよ…」
「やったー!じゃあ今年のクリスマスもパーティーだな!」
こんなに優しい友也と一緒にいたからこそ、今の私が笑ってられるんだと思う。
本当にありがとう友也。