最低王子と恋の渦
――「ふー」
お風呂から上がり、部屋に戻った私はボフッとベッドに寝転んだ。
晩ご飯はいつもより豪華にしてくれてて、食後にはケーキも食べた。
優太は「そういえば誕生日だったね、おめでとう」とかいつもの調子で言ってたけど。
でも今日一日、本当に充実してるなぁ。
そんなことを考えながら携帯を見ると、菜々からおめでとうのメッセージが入っていた。
『おめでとう』
『誕生日だね』
『美乃さん』
地味に一句読んでてうざいけど、まあ嬉しいからちゃんとお礼の返事をする。
…まあ当然三鷹くんからはメッセージ来てないよね。
なんて心のどこかで残念がる私を消して、携帯を置く。
…これ以上求めてどうする。
ゴロンと寝返りを打って、課題何かあったかなーなんて考え始めていた、
その時。
――…~~♪
携帯の着信音が鳴り響いた。