最低王子と恋の渦




「で、どうするの?」




ソファに体を預けてそう聞いてくる三鷹くん。

その反動で隣に座る私もやや後ろにお尻が沈む。


無駄にふわふわなソファだな。

ちくしょう。



…いや、ていうかどうするの?って…。






「…部屋行って何するの?」






そう呆れ気味で言い終わった後、私は自分の発した言葉の愚かにサーッと顔を青ざめた。



変な風に捉えられたら、どうしよう。

いや捉えられても仕方がないんだけどさ!?


ただ私は純粋に何するのかなって思っただけなのにっ…。





「…うーん、談笑?」






表情を変えず何も気にしていないように答えてみせた三鷹くん。


これはわざとなのかほんとに気付いてないのか…


いや、わざとだ。



三鷹くんが私の失言を見逃すはずがない。







「談笑…ですか」



「他に何かしたいことあった?」



「いや…別に…」



「じゃあ部屋で談笑しに行こうか」





そんな意味不明なことを言いながらソファから立ち上がった三鷹くんを、私はジトっと見上げる。






「ていうか、談笑なら別に部屋行かなくてもいいんじゃない…?」





私の言葉に、見上げていた先の彼はくるりとこちらに振り返った。



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